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ローズウッド(Rosewood)

原産地  ブラジル
科名   クスノキ科
特徴   木本
抽出部位 木
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   リナロール、α‐テルピネオール

「ローズウッド」のご紹介

 花ではなく、樹木の本体から花のような香りがする木があります。日本でも馴染みのある香木に白檀(サンダルウッド)や沈香があります。これらの香木は、木の本体に芳香があるので何年たっても香りが消えません。南米で育つ「ローズウッド」も花の香りがする樹木です。

「ローズウッド」は、どんな植物?

 「ローズウッド」精油を採り出すのは、クスノキ科アニバ属の樹木です。常緑の樹高が高くなる木で、フランス語ではボアドローズと呼ばれています。南米に自生している樹木ですが、いくつかの種類があり、「ローズウッド」の名前は正式な植物の名称ではありません。また、紫檀などの高級木材も「ローズウッド」の名称が使われていますが、そちらはマメ科の樹木です。良質な木材であり、良い香りもすることで乱伐され、現在では絶滅危惧種となっています。

「ローズウッド」の主な産地

 南米の赤道付近に位置する地域が原産地です。南米大陸の北東部に位置するフランス領ギアナで、「ローズウッド」が最初に利用されるようになりました。硬く良質な樹木は木材としても珍重され、家具などが作られていました。芳香もあることから、フランス本国で大変重宝されていました。その為、乱伐状態になり、瞬く間に個体数が減ってしまいました。ブラジルにも同様の樹木がありましたが、ギアナの木より芳香成分がわずかに少なかったようです。しかし、ギアナの「ローズウッド」が枯渇してしまったのでブラジル産の木から精油を採るようになりました。

「ローズウッド」の香りと特徴

 樹木の中心部にあたる木の本体をチップにして、水蒸気蒸留法で精油を抽出しています。バラの香りに似た甘い香りと、樹木の香りが混じりスパイシーなアクセントもあります。木を伐採しないと採れない精油ですが、「ローズウッド」を抽出できる樹木は成長が遅く、絶滅の危機に瀕しています。その為、最近では芳香成分が少なくても葉から精油を採るようにしています。現在はワシントン条約の規制の対象となっている樹木なので、ブラジル政府の許可がないと輸出する事はできません。

「ローズウッド」の使い方の例

穏やかな気持ちに

 「ローズウッド」精油にはリナロールと言う成分が大変多く含まれています。リナロールには鎮静作用や抗不安作用があり、イライラやうつ状態の改善に効果があります。「ローズウッド」の香りは日々のストレスで疲れ切った心を癒してくれるでしょう

身体を労わる

 ストレスが多いと胃腸の調子が悪くなる方は多いのではないでしょうか。鎮痛作用もある「ローズウッド」はストレス性の胃痛や頭痛を和らげる効果が期待できます。優しい花のような香りは体の不調を整え、気持ちも明るくしてくれます。

あらゆる質のお肌に

 皮膚の細胞を活性化する効果があり、シミやシワを抑える事が期待できる精油です。抗菌作用や抗炎症作用もあり、ニキビや吹き出物、湿疹の手当にも使ってください。エイジングケアや日頃のお手入れに化粧水やクリームで活用してみてください。

「ローズウッド」を使用する時の注意点

皮膚刺激

 お肌に良い効果がありますが、体質によってはお肌に刺激を与えてしまうことがあります。特に敏感肌の方は、パッチテストを行って異常が無いか確かめてから使用するようにしてください。

希少な植物です

 「ローズウッド」精油が採れる木は絶滅の恐れがある種として、伐採する事はブラジル政府が厳重に管理しています。その為、本来は木の中心部のチップから抽出していた精油を葉からも抽出するようになりました。若干の香りと成分の違いがあります。良心的なショップでは葉から抽出したものであることが明記されていますが、希少な精油であることから偽和(薄める事)されたものも存在しています。信用できるショップで購入される事をお勧めします。

「ローズウッド」のまとめ

「ローズウッド」の名称はいくつかの種類の樹木で使われています。主に、香木として精油の採れる種と、楽器や高級家具などの木材として利用される種があります。そのどちらも利用価値が高かった為に、乱伐が行われ個体数の激減を引き起こしてしまいました。現在、主な産地のブラジルでは植林も行われていますが、熱帯で育つ樹木であっても成長がとても遅い木なので、精油が採れるようになるまでには長い年月を要します。香木で作られた家具は何十年経っても香りが残っています。良い香りのする良質な木材は、正に自然の恵みと言ってよいのではないでしょうか。その恵みを絶やさないように、産地では1本切ると複数本植えるようにしているようです。

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