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ラビンツァラ(Ravintsara)

原産地  マダガスカル
科名   クスノキ科
特徴   木本
抽出部位 枝葉
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   1,8-シネオール、α‐テルピネオール、サビネン、α‐ピネン

「ラビンツァラ」のご紹介

 アロマテラピーに使われる精油はたくさんの種類があります。その中には人類が歴史に登場した頃から使われていたような薬草から抽出したものもあります。しかし、最近になって登場したニューフェイスのような精油もあります。「ラビンツァラ」もその一つで、歴史の浅い精油です。

「ラビンツァラ」は、どんな植物?

 「ラビンツァラ」は、クスノキ科ニッケイ属の樹木で常緑の大きな木に育ちます。降雨量の多い1,000mくらいの標高の高い山岳地帯で自生しています。原産地のマダガスカルの言葉で、「良い葉」と言う意味があり、光沢のある厚い葉は万能の薬草として利用されていました。ニッケイ属には約300種の植物があり、そのほとんどが芳香を持っています。古くから生薬として利用されている種や、シナモンやニッキの名で市販されている香辛料として使われている物もあります。

「ラビンツァラ」の主な産地

 アフリカ大陸の南東部に浮かぶマダガスカル島が「ラビンツァラ」の原産地です。この島は世界で4番目に大きな島で、日本の約1,6倍の面積があります。一番の特徴は独自の生態系があることです。地球上の他の場所では見つける事の出来ない動物や植物が数多く生息しています。地球が誕生して現在の様な地形になる前からこの島は他の大陸から離れていました。加えて熱帯域にあたる場所ですが、標高の高い山岳地帯もあり、冬季には気温がかなり下がる所もあります。自然学者や生物学を学ぶ人にとってこの島は、とても魅力のある島となっています。

「ラビンツァラ」の香りと特徴

 葉の付いた小枝を水蒸気蒸留法によって精油を採り出しています。甘さがあるおかげで爽快感のあるスーっとした感じが和らげられている香りがします。清涼感のある香りの元は、ユーカリやバジル、ローズマリーなどのハーブに含まれている炎症を抑えたり、痛みを緩和したりする成分と同じものです。原産地で万能薬として利用されていた植物ですが、精油を採り出すようになったのは18世紀になってからです。樹皮から採れる精油もありますが成分などに違いがあります。

「ラビンツァラ」の使い方の例

気持ちを穏やかに

 ちょっとしたことで動揺したり、心配性でなにかと不安になったりと日常的に気持ちの安寧が得られない方に心の安定を促してくれる香りです。落ち着かない気持ちでいると、安心して眠ることも出来ずに慢性的な不眠に悩まされることもあります。「ラビンツァラ」の香りは安眠できる手伝いをしてくれるでしょう。

身体を健やかに

 「ラビンツァラ」の芳香成分の多くは、炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。肩こりや腰痛、筋肉痛などの体の不快感を軽減してくれます。また、それらの不調を取り除くことで疲労が回復しやすくなります。バスソルトなどで入浴剤として使ってみてください。

呼吸器のケアに

 抗ウイルス作用や抗感染作用があるので、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。玄関先にディフューザーなどで優しく香りを広げてください。また、風邪などを引いてしまって喉が痛い時や鼻水が出る時にも利用してください。抗炎症作用や痰を切りやすくしてくれる去痰作用で症状を軽くする効果が期待できます。

「ラビンツァラ」を使用する時の注意点

名称について

 「ラビンツァラ」はマダガスカルで比較的最近発見された樹木であり、精油です。同じ頃に、ラベンサラと言う芳香のある樹木が同じくマダガスカルで発見されました。現地の人々はそれぞれ有効に利用していましたが、香りと成分が大きく異なります。近年までは「ラビンツァラ」とラベンサラは学名までも混同して販売されていました。学名も原産地も同じなので、購入する際の手がかりが難しくなっていました。一番の手がかりは香りと成分です。「ラビンツァラ」は1,8-シネオールと言う成分が多く含まれ、爽快感のあるスーっとした香りですが、ラベンサラはリモネンが多く甘みのある香りがします。購入する際には、実際に手に取って確かめるのがよいでしょう。

妊娠中の方

 月経を整える通経作用があるので、子宮や卵巣に干渉する可能性があります。妊娠中の方は使用を控えてください。

「ラビンツァラ」のまとめ

 「ラビンツァラ」は、精油が抽出されるようになってまだ300年は経っていない新しい精油です。アロマテラピーで利用されるようになったのも20世紀に入ってからです。その為、色々と混乱して同じ名称の全く違う精油があることも問題になっていました。マダガスカル島と言う地球上でも特殊な場所で育つ植物の数々は、現地の人々にとっては古くから活用してきたものでしたが、外から来た人々にとっては珍しいものだったのではないでしょうか。これからも「ラビンツァラ」の様に新しい精油が見出されることがあるかもしれません。

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