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ローレル(Laurel)

原産地  地中海沿岸
科名   クスノキ科
特徴   木本
抽出部位 葉
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   1,8-シネオール、α‐酢酸テルピニル、リナロール、α‐ピネン

「ローレル」のご紹介

 栄光や勝利の象徴とされる木に月桂樹があります。勝者に授ける月桂冠や、香辛料としてローリエの名で知っている人は多いのではないでしょうか。芳香のある葉は古くから香料や薬草としても利用されてきました。

「ローレル」は、どんな植物?

 月桂樹はクスノキ科の樹高が10m以上にもなる常緑樹木です。雄株と雌株のある樹木で、春から初夏にかけて花が咲きます。雄株の花は黄色で雌株の花は白い色をしています。秋になると雌株にはオリーブの実を少し小さくしたような実が生り、熟すと黒に近い紫色になります。実を絞って採れる油はローレルオイルと言って、主に芳香のある石鹸が作られます。雌株は雄株に比べて個体数が少ないので、果実から採れるオイルは希少品となりローレルオイルを使った石鹸は高級品とされています。

「ローレル」の主な産地

 地中海沿岸の南ヨーロッパが原産地と言われています。月桂樹は古代から様々に利用されていて、ギリシャ神話の最高神であるゼウスの息子アポロンを象徴する聖樹とされています。月桂樹の枝葉で作られた月桂冠は勝者に授けられますが、スポーツ競技の勝者ではなく、芸術の競技に勝ったものに与えられていました。アポロンは音楽や詩歌の神で芸能や芸術を司ると言われています。古代ギリシャで、8年に1度行われていた芸術の祭りで勝ち残った者の頭に被せられたのが月桂冠でした。ギリシャにはアポロンの神殿跡や劇場跡などがたくさん残されています。ちなみに、スポーツ競技の勝者に与えられるのはオリーブの葉で作られた冠です。

「ローレル」の香りと特徴

 月桂樹の葉を使って水蒸気蒸留法によって精油を抽出しています。生の葉でも芳香がありますが、乾燥させた方が良い精油が採れるようです。料理に使われる月桂樹の葉と同じ香りで、特徴的な甘さとすっきりした木の香りがします。香辛料として使われる乾燥した葉は、英語で「ローレル」または、ベイリーフと呼ばれ、フランス語ではローリエと呼ばれています。

「ローレル」の使い方の例

自信を持たせる

 「ローレル」は古来より勝利や達成の象徴とされてきました。「ローレル」の香りは、物事が思うようにいかなかったり、失敗が続いたりして自分を否定してしまうような時に役立ちます。また、気持ちが不安定で様々な事がスムーズに進まない時や、軽いパニック状態になってしまう時にも鎮静作用のある「ローレル」を利用してみてください。落ち着きと自信を取り戻す手伝いが出来るでしょう。

消化器のケアに

 月桂樹の葉はハーブ、またはスパイスとして肉の臭みを取る効果があります。加えて、美味しい料理を楽しめるように唾液の分泌を促し、胃腸の働きを活発にしてくれる効果もあります。「ローレル」精油にも同じような作用があり、食欲不振や胃もたれ、胸やけなど消化器官の不調を取り除いてくれる効果があります。また、肝臓や腎臓の働きを助ける効果もあると言われています。

消臭効果があります

 悪臭の元である雑菌やカビの繁殖を抑える作用があります。悪臭の起こりやすい靴箱やゴミ箱にスプレーなどで利用してみてください。また、虫を寄せ付けない効果もあるので、不快害虫が近づくことを防止してくれます。デオドラント効果は人体にも有効で、例えばシャンプーに添加すればフケの予防にも役立ち、体臭を抑える効果もあります。

「ローレル」を使用する時の注意点

刺激が強い

 強い精油ですので少量でも効果があります。少しずつ薄めて利用してください。また、幼児や妊娠中の方は使用を控えてください。

皮膚使用について

 皮膚にかぶれを起こしたり、炎症をおこしたりする皮膚感作性があります。お肌の弱い方やアレルギー体質の方は、使用前にパッチテストを行ってから利用する事をお勧めします。使用濃度も極薄くからにしてください。

濃度について

 集中力を向上させる効果がありますが、高い濃度で使用すると眠気をもよおす可能性があると言われています。仕事や車の運転など、気を使わなければいけない場面では使用濃度に気を付けてください。

「ローレル」のまとめ

 月桂樹は香辛料としてとても広範囲な地域で利用されています。寒冷な地域でなければ多少劣悪な環境でも十分に育つので、現在では世界中で栽培されていると言っても過言ではありません。日本には明治時代の中頃にフランスから持ち込まれたとの記録があり、良い事の象徴とされる樹木でもあるので、庭木やシンボルツリー、記念樹としても好まれています。また、葉は月桂葉(げっけいよう)、果実は月桂実(げっけいじつ)と言う生薬としても使われてきました。神話の世界の樹木が、これほど広い地域で現在も様々に利用されていることは素晴らしい事と言えるのではないでしょうか。

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