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さくら(Sakura/Cherry Blossoms)

原産地  日本
科名   バラ科スモモ属サクラ亜属
特徴   木本
抽出部位 花
抽出方法 低温真空抽出法
成分   ベンズアルデヒド、安息香酸エチル、2-フェニル1-エタノール

「サクラ」のご紹介

 日本列島には、はっきりした四季があり、人々はそれぞれの季節を様々な形で楽しみます。中でも春のお花見は日本中で楽しむ人がいるイベントと言えます。春を代表する桜の香りを1年中楽しめるのが「サクラ」アロマです。

「サクラ」は、どんな植物?

 バラ科サクラ属には多くの種類があります。その中で日本の固有種で基本となる桜は10種ほどあります。「サクラ」のアロマを抽出しているのは、誰でも知っていると言えるソメイヨシノです。ソメイヨシノは、江戸時代の終わり頃にたまたま見つかった、野生種の江戸彼岸桜と固有種の大島桜が自然交配した桜です。現在、日本に数多く植えられているソメイヨシノは、全て接ぎ木などで増やされたもので、遺伝子的には全く同じ木です。遺伝子の研究が進んだ結果、20世紀の終わりに、全てのソメイヨシノが1本の木のクローンであると究明されました。

「サクラ」の主な産地

 桜には多くの品種がありますが、基本の桜はおよそ10種で、原種となる桜は特定されていません。それにより原産地も様々な説があります。日本や韓国、中国と言ったアジア地域が有力ですが、近年ではヒマラヤ山脈付近であると言う説も出ています。日本に分布する野生種の中には固有のものもあり、突然変異や自然交配で変種となった桜が100種以上あると言われています。また、戦国時代の頃から人間の手で交配された園芸品種の桜が、200種とも500種とも言われるほど多く作り出されています。いずれにしても日本は桜の種類も数も世界で一番と言えるでしょう。

「サクラ」の香りと特徴

 「サクラ」の香り成分を抽出したものは、正確には精油ではありません。日本で開発された低温真空抽出法と言う方法で、ソメイヨシノの花びらに含まれている芳香成分を含んだ水分だけを採りだしています。通常の水蒸気蒸留法では高温になるため、熱に弱い成分や繊細な成分を壊してしまうので新しい抽出方法が考案されました。真空にすることによって沸点が低くなるので、その性質を利用した方法です。通常の精油とは異なり、香りは穏やかですが、成分は十分に抽出されるようです。「サクラ」はローズの香りを柔らかくした儚いイメージの中にも気品のある香りです。

「サクラ」の使い方の例

気持ちの安寧に

 寒い冬が終わり、桜の花が咲く頃になるとウキウキした気分になる人は多いのではないでしょうか。「サクラ」の香りには、沈んでしまった気持ちを浮かび上がらせてくれる効果があります。心配性な方や悲しみに捕らわれた方には、穏やかな気持ちを取り戻す手助けになります。

疲れを癒す

 ストレスが溜まると体にも異変を感じるようになります。それに加えて、忙しい毎日は身体の疲労も積み重なってきます。「サクラ」には、アーモンドや杏仁(アンズの種)に含まれている血行を促進する成分と同じものが含まれています。体内の血流が良くなれば疲労の回復も早くなり、冷え性の改善にも効果があります。マッサージや入浴などで心と体のケアに利用してください。

お肌に

 お肌は乾燥や老化によって、くすみが出たり、シワが多くなったりします。特に手の肌は顔の肌より酷使される場面が多くあります。お手入れも顔よりはおざなりな事が多いのではないでしょうか。手を見ればおよその年齢が分かるとも言われます。「サクラ」には血行促進と共に抗炎症作用もあるので、ハンドクリームに加えて使用してみてください。

「サクラ」を使用する時の注意点

品質について

 「サクラ」のアロマにはソメイヨシノの花を原料としたものや、ヤマザクラの葉と花を利用したものなどがあります。基本的には香りに大きな差はありませんが、原料や抽出方法などを確認して購入する事をお勧めします。また、とてもデリケートで空気に触れると酸化しやすいので、栓を開けたままにしないでください。

使用に関して注意の必要な方

 「サクラ」のアロマは比較的最近利用されるようになったものです。従って、禁忌については詳しくは解明していません。妊娠中の方や授乳中の方、お肌の弱い方など、他の精油全般を利用する上で言われている注意点を参考にして、様子を見ながら少しずつ利用してみてください。

「サクラ」のまとめ

 桜は、日本人にとって一番馴染みの深い花と言っても過言ではないでしょう。その花の為にお祭りをしたり、その花を見るために遠くまで旅をしたりする花は桜以外にはあまりないのではないでしょうか。お花見の習慣は奈良時代にまで遡ることができます。万葉集にも桜を詠んだ和歌がいくつか載せられています。見るだけでなく、葉を塩漬けにしたものは桜餅に利用され、八重桜の花は塩漬けにして桜湯としておめでたい席などで飲まれています。また、燻製を作る時に利用する木のチップにも香りが良い事から桜が使われます。小枝を煮出した液を使った草木染は淡い桜色に染まります。このように桜は日本人にとって生活の中にしっかり溶け込んでいます。純粋な香りを採り出す方法が考え出されて、新しい「サクラ」の利用法が確立されたのは素晴らしいことだと言えるのではないでしょうか。

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