MENU

メリッサ(Melissa / Lemon balm)

原産地  地中海沿岸
科名   シソ科
特徴   草本・多年草
抽出部位 葉
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   シトラール、シトロネラール、β‐カリオフィレン、ゲルマクレンD

「メリッサ(レモンバーム)」のご紹介

 数千年の昔から食用以外で育てられている植物はたくさんあります。生活を豊かにし、暮らしを支える力を持っている植物です。レモンバームもその一つで、アロマテラピーや香料としては「メリッサ」と呼ばれています。

「メリッサ」は、どんな植物?

 栽培については、2,000年以上も前から行われてきたシソ科のハーブの一つです。
和名は香水薄荷、または西洋花薄荷と呼ばれています。ミントなどによく似た葉で白や黄色の小さな花が咲きます。園芸用には黄緑色の斑が入っているものや、葉全体が明るい黄緑色をしている種類があります。冬になると葉や茎などは枯れてしまいますが、根は生きていて数年は春になると再び芽が出てきます。寒さにとても強く、雪が降る前に出てきた葉は春まで枯れずにそのまま雪の下で冬越しをします。

「メリッサ」の主な産地

 地中海沿岸、若しくは南ヨーロッパが原産地と言われています。元々は蜂蜜を集めるために栽培されていた植物で、「メリッサ」とはミツバチを指すギリシア語が語源となっています。精油の主な産地はフランスやイタリア、スペインなど地中海沿岸のヨーロッパだけでなく、ドイツやイギリスなどでも栽培されています。レモンバームは葉から良い香りがしますが、乾燥させると香りが逃げてしまいます。従って、生の葉は近くで手に入れる方が良い為、世界中で栽培されていると言っても過言ではありません。

「メリッサ」の香りと特徴

 その何の通りレモンに似た爽やかな香りがします。ハーブと花の様な柔らかい感じの中にレモンを封じ込めた香りです。葉や花を水蒸気蒸留によって精油を取り出しますが、抽出量は非常に少なく、揮発性も高い為、とても高価な精油となっています。しかし、水蒸気蒸留の副産物として「メリッサ」の香りと成分の入った蒸留水が採れます。これはハイドロゾルまたは、フローラル・ウォーターと呼ばれ、精油に近い使われ方をしています。

「メリッサ」の使い方の例

気持ちの平安の為に

 ちょっとしたことでイラついたり、もやもやしたりするような時には芳香浴をお勧めします。心穏やかになり優しい気持ちを取り戻すことが望まれので、安息の時間を過ごすことができます。

体の芯を安定させる

 レモンバームは葉の形が似ていることから、古来より心臓の薬としても使われてきました。「メリッサ」は、心拍を整え血圧を安定させる働きがあり、体全体の不調を緩和することができます。入浴時に利用すれば心も体も安らぐことができるでしょう。

肌を整える

 抗菌作用があるので、ニキビや吹き出物のケアに使えます。また、皮脂が多く分泌することから来る不快感も軽減できます。薄めて使うか、芳香蒸留水を使ってシャンプーやトリートメントに利用してみてください。

「メリッサ」を使用する時の注意点

皮膚刺激があります

 高濃度で使用すると、肌が赤くなったりかぶれたりすることがあります。薄めて低濃度にして利用してください。入浴時では乳化剤や植物油に混ぜると刺激が少なくなります。敏感肌の方は特に注意してください。

使用しない方がよい方

 妊娠中や授乳中の方は、女性ホルモンに働きかける成分があるために、「メリッサ」の使用は避けてください。また、眼圧を上げてしまう事があるので目の持病がある方、特に緑内障の方は使用しないでください。

非常に高価な精油です

 レモンバームは雑草にも負けないくらいの繁殖力がありますが、「メリッサ」の精油はわずかの量しか採れない上に揮発性が高いので、とても高価です。レモングラスやレモンの精油を混ぜたものも「メリッサ」として売られています。混ぜていないものは「メリッサ・トゥルー」、混ぜ物があるものは「メリッサ・ブレンド」と表示されているものもありますが、表示をよく確かめて、できれば学名を確認してから購入することをお勧めします。

「メリッサ」のまとめ

 古代ギリシアの学者が書き記した本には、レモンバームが毒グモやサソリの毒を消す解毒剤になると記載されています。中世ヨーロッパの錬金術師は、うつ症状の改善に良いと言っていたそうです。このように様々な効能のあるハーブですが、本来はミツバチを集めるために栽培されていた植物です。果樹などのそばにレモンバームを植えるとミツバチを呼び、受粉を助けてくれます。もちろん料理やお菓子に爽やかさを添えることもできるハーブです。簡単に栽培できるので、庭の片隅やキッチンで育てるのもよいでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次