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ジンジャー(Ginger)

原産地  熱帯アジア
科名   ショウガ科
特徴   草本
抽出部位 根茎
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   ジンジベレン、α‐クルクメン、6‐ギンゲロール、α-ビサボレン、β-ビサボレン、β‐セスキフェランドレン、シトラール

 

「ジンジャー」のご紹介

 日常に密着している植物はたくさんあります。そして、昔の人は身の回りに存在する植物から様々な恩恵を受けていました。
医食同源と言う言葉が示すように、食べ物であり、薬にもなる一番身近な植物の一つに「ジンジャー」(生姜)があります。

「ジンジャー」は、どんな植物?

 ショウガ科の多年草で、種ショウガを植えて育てます。芽が出て葉が巻いたような茎が伸び、花芽も付きますが滅多に咲くことはありません。
稀に赤いランに似た花が咲きます。花が咲かないことで種ができず、その為、種になる根を植えて増やすことから亜種や近縁種ができにくい植物です。
しかし、様々な利用の仕方があるので、それに見合った栽培方法が確立されて味や香りに変化がつくように育てられています。
白っぽい黄色から濃い黄色まで、独特な形の根が肥大化したものを食用や薬用に利用しています。
また、日本では「はじかみ」と言って、若い芽の部分を塩ゆでして甘酢に漬けたものを薬味として使うことがあります。

「ジンジャー」の主な産地

 未だかつて野生の「ジンジャー」は発見されていないので、正確な原産地は不明です。
一部では熱帯アジア一帯が原産とされる説もあります。
紀元前にはアジアからヨーロッパに伝わりましたが、栽培には気候が向かなかったようです。しかし、中世ヨーロッパではコショウと同じく大変貴重な香辛料でした。
現在、「ジンジャー」の精油を産出しているのはアジア一帯とアフリカの一部や中米など、気温が比較的高く、湿度も高い地域で育てられています。日本では高知県産が有名です。

「ジンジャー」の香りと特徴

 「ジンジャー」の精油は、水蒸気蒸留と言う方法で根の部分から抽出されます。基本的には、すっきりとした香りの中にピリッとしたスパイシーさもあります。
「ジンジャー」の一番の特徴は産地によって香りが違うということです。
育った土地の成分によってずいぶんイメージが違ってきます。日本や中国などアジア産は、多少の違いがあってもレモンの様な爽やかな香りです。アフリカ産では、ちょっと垢ぬけない土臭さと甘みのある強い香りがあります。カリブ海に浮かぶ島、ジャマイカ産の精油が一番フレッシュな香りで最良とされています。
産地が違っても効能はほとんど変わりません。好みの香りを見つけたら産地を覚えておきましょう。

「ジンジャー」の使い方の例

気持ちを安定させる

 なんとなく元気が出ない、気分が落ち込んでやる気が失せている。そんな時に、柑橘系やフローラル系の精油とブレンドしたもので芳香浴をお勧めします。脳を刺激する香りで、前向きになれるようになります。気持ちの落ち込みによる食欲不振にも効果があります。

血行促進

 体が冷えた時に生姜湯を飲むことがあります。その様な時には、たらいにお湯を張り精油を1、2滴たらして足湯に使ってみて下さい。立ち上る香りを楽しむ間に冷えた体も温かさを取り戻せます。入浴時に使うのも良いようです。

鎮痛作用があります

 風邪などでのどの痛みがある時には、吸入で痛みを和らげることができます。カップにお湯を入れ、精油を1滴入れて立ち上る湯気をゆっくり吸い込んでください。また、関節痛などの場合はローションに混ぜてマッサージしてください。

「ジンジャー」を使用する時の注意点

使用を控えた方が良い場合

 「ジンジャー」は、香辛料でもあります。妊娠中、特に初期の方は使われないほうが良いでしょう。ショウガには、時間や日にちをおいて発症する遅延型の食物アレルギーがあることがわかっています。激しい症状は起きないようですが、具合が悪くなった時には使用を中止してください。

肌が敏感な方

 強い刺激は無いと言われていますが、敏感肌や非常に荒れている場合は低濃度で使用してください。入浴に使う場合では、精油を少量の植物油に混ぜてから使うと肌への負担が減ります。

「ジンジャー」のまとめ

 論語で有名な孔子は食事にたいへんなこだわりがあったようです。その孔子が毎日のように食べていたのがショウガと言われています。長寿と言われていた孔子の時代からずっと人々の食卓を豊かにしてきたショウガは、奈良時代に中国から日本に伝わってきました。
それ以来、薬味や臭み消し、甘酢漬けなどでそのまま食べたり、生姜飴などのお菓子に使ったりしてきました。また、ヨーロッパなどでは乾燥させたジンジャーパウダーがよく使われ、クリスマスに供されるジンジャークッキーなどが作られています。「ジンジャー」は、世界中で日常生活を豊かにする一助を担っていると言えるのではないでしょうか。

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