MENU

サンダルウッド(Sandalwood)

原産地  インド・インドネシア
科名   ビャクダン科
特徴   木本・半寄生小高木
抽出部位 木部(心材)
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   α‐サンタロール、β‐サンタロール、α-ベルガモトール

「サンダルウッド」のご紹介

 サンダルウッドの名前を聞いたことのない人はいるかもしれませんが、白檀を知らない人は少ないのではないでしょうか。
とても古くから使われてきた香木で、お線香の匂いとしてお寺参りなどではなじみ深い香りです。

「サンダルウッド」は、どんな植物?

 種子や脇芽から発芽します。発芽して約1年は自生していますが、後に他の植物に寄生して成長します。発芽後2年ほどで寄生根を伸ばし小さい頃はイネ科などの草に寄生し、次に竹類やヤシなど、徐々に大きな植物に移動して成長します。
宿主になる植物は100種類以上にも及びます。普通の寄生植物と違い栄養分を宿主から吸収しますが、自ら光合成も行います。
初夏になると枝の先端に赤紫の小さな花を咲かせます。
木の中心部から上質の精油が採取できますが葉や枝も芳香を放ちます。
しかし、成長が遅く、精油が採れるようになるまで数十年を要します。

「サンダルウッド」の主な産地

 原産はインドとされていますが、インドネシアやオーストラリア、ニュージーランドなど太平洋沿岸の温かい地域で自生しています。
「サンダルウッド」の名前は、東南アジアの古代語であるサンスクリット語で白檀を指すチャンダオから来ていると言われています。
「サンダルウッド」の香りは産地によって変わってきます。
最上級の精油は、インドの南部にある街マイソール近辺で育った木から採取される「マイソール・サンダルウッド(老山白檀)」と言うものです。
しかし、近年この地域の「サンダルウッド」は盗伐の被害もあり、木が非常に少なくなっています。その為、「サンダルウッド」の伐採はインド政府によって厳しく規制されています。

「サンダルウッド」の香りと特徴

 木の中心部から水蒸気蒸留で精油が抽出されます。
樹皮や葉、根からも精油は抽出できますが、香りは若干劣ります。
色は茶色から黄色、緑色のものもあり、粘度が少し高いので、多少の粘りもあります。
精油には殺菌作用や利尿作用のあるサンタロールと言う成分が多い事から、薬にも使われています。
「サンダルウッド」は何もしなくてもよい香りを放つ木なので、古くから様々な物に加工されてきました。
良く知られているのが、扇の中骨や親骨と呼ばれる木の部分に使われていることです。
良い香りのする扇は、中世のヨーロッパ王族にも重宝されていたようです。
また、仏像が彫られる高貴な香りの木としても知られています。

「サンダルウッド」の使い方の例

芳香浴

 瞑想やヨガなど静寂な空間を演出し、精神集中を求めたい場合にアロマランプなどを使い香りを拡散させます。

お肌のお手入れ

 「サンダルウッド」の木を粉にして、お肌のお手入れに使用していた記録が残っています。精油には抗菌作用や抗ウイルス作用があります。
また、最近の研究では傷の修復を助ける成分があることがわかってきました。
無香料のローションなどに数滴入れてお使いください。

呼吸器系のトラブル

 呼吸器の違和感を緩和する作用を求めることができます。
簡単な方法は、カップにお湯を注ぎ精油を1滴入れて立ち上る湯気をゆっくりと吸入します。
また、のどがイガイガするような時は、マッサージするのも良いでしょう。

「サンダルウッド」を使用する時の注意点

香りが長時間残ります

 数百年前に作られた仏像からも湿度が高くなると香りが出るくらい「サンダルウッド」の香り成分は長続きします。
そのため、わずかの量でも長い間香りが残ります。それを踏まえた上で、衣服などに直接精油が付着しないように注意してください。

うつ状態の方

 精神に作用する成分が含まれているので、「サンダルウッド」単品での使用は避けてください。重症化する可能性が否定できません。

「サンダルウッド」のまとめ

 「サンダルウッド」は、およそ4,000年前から使われていると言う記録が残っています。良い香りがする高貴な樹木として権力の証に利用された時代もありました。
また、様々な薬用の効果があり、万能薬としても使われてきました。
成長が遅いこともあり、現在では良質の「サンダルウッド」は非常に少なくなっています。宗教面では欠かせないものでもあり、特に希少な「マイソール・サンダルウッド(老山白檀)」は、近年価格が高騰してきています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次