MENU

ローズオットー(Rose otto)

原産地  中近東・インド
科名   バラ科
特徴   木本
抽出方法 水蒸気蒸留法
抽出部位 花
成分   シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、酢酸ゲラニル、フェニルエチルアルコール、ダマスコン

 

「ローズ・オットー」のご紹介

 地球上には数えきれないほどの種類の花が咲きます。可憐な花やひっそりと咲く花、豪華な花など印象も様々です。華やかな花の代名詞にもなるバラは、見た目も香りもトップクラスに入る花と言えます。

「ローズ・オットー」は、どんな植物?

 「ローズ・オットー」はバラの精油の名称で、ダマスク・ローズと言う原種に近いバラの花から採れます。バラは見た目も美しく紀元前にはすでに美の象徴とされていました。バラは原種だけでも数十種類あり、園芸用などで品種改良も繰り返されて、現在では2万種とも3万種とも言われるほど種類が増えています。ダマスク・ローズは2mくらいまで樹高が育ち、茎には硬く曲がった棘があります。花は小振りですが、濃淡のピンク色で牡丹のように重なった花びらを持ちます。この花びらは精油を採るだけでなく、食用にもされていて、ジャムやハーブティーにも使われています。

「ローズ・オットー」の主な産地

 バラの原産地は中近東からインドにかけての地域と言われています。「ローズ・オットー」の原料となる上質なダマスク・ローズは、東ヨーロッパのブルガリア共和国にある谷で大規模に栽培されていて、世界一の生産量を誇っています。大きな山脈の間に挟まれたバラの谷と呼ばれる地域があり、いくつかの町でダマスク・ローズの栽培が行われています。その中心的な街のカザンラクでは毎年6月の初めに「バラ祭り」が盛大に開催されています。19世紀の初めにはこの地でローズオイルを扱う会社が設立され、「バラ祭り」は20世紀初頭に始まったので100年以上の歴史があります。

「ローズ・オットー」の香りと特徴

 華やかで優しい花の香りの「ローズ・オットー」は、手作業で摘み取られた花を水蒸気蒸留法で精油を抽出しています。ダマスク・ローズの香り成分は、日光に当たると揮発して少なくなります。夜明け前の花の香り成分は、お昼頃には半減してしまいます。その為、刈り取りは夜が明ける前から始まり、刈り取った花はすぐに蒸留所に運ばれます。花は咲く直前の蕾に一番多く香り成分があり、木を傷めないためにも刈り取りは全て手作業で行われます。ダマスク・ローズは香り高い花ですが、精油はわずかしか採れません。1㏄の精油を採るためには約4㎏の花びらが必要と言われています。

「ローズ・オットー」の使い方の例

お肌の健康に

 「ローズ・オットー」は全ての肌質の健康に役立ちます。収れん作用があり、肌のキメを細かくしてくれる効果があります。また、細胞の成長を促進してくれる成分が含まれているので、新陳代謝を促して肌の若返りの効果が望めます。化粧水などで利用してください。

ホルモンの調整

 月経トラブルや更年期障害による様々な不調には、バスソルトや入浴剤として使ってみて下さい。脳の下垂体に働きかける作用や、ホルモンバランスを整えてくれる効果があるので、女性特有の体の不調や不快感を軽減してくれます。

心の安定に

 悲しい事があった時や心配事などで気持ちが沈んでしまう時に、「ローズ・オットー」の香りが助けてくれます。悲しみを乗り越える力を与え、情緒不安定な心を安定させてくれます。美の女神ヴィーナスの花と謳われるバラの香りは、幸せな気持ちも運んでくれます。

「ローズ・オットー」を使用する時の注意点

妊娠中の方

 モルモンに働きかける作用があり、収れん作用もあるので、妊娠中の方は使用を避けてください。

強い精油です

 効き目が強いので、わずかな量でも効果があります。使いすぎないようにしてください。

高価な精油です

 たくさんの花びらからわずかな量しか精油が採れません。しかも原料の刈り取りなどの工程が手作業でもあります。人気も高い精油ですので、薄められたものも流通しているようです。信頼できるショップなどで購入してください。

「ローズ・オットー」のまとめ

 「ローズ・オットー」の香りは、クレオパトラも愛したと言われています。昔の貴族は大事なお客をバラの花びらを浮かべた水でもてなしたそうです。古来より好まれてきた香りの精油ですが、とても高価です。しかし、水蒸気蒸留によって精油を抽出する時に同時に出来る芳香蒸留水は、ローズウォーターとして精油と同じくらい古くから使われてきました。精油と同じ効果がありますが、作用が優しいので、赤ちゃんの湿疹などにも使えます。また、昔から眼精疲労や結膜炎など目の疾患にも使われてきました。バラは見た目が良く、香りが高いだけでなく人々の暮らしに役立っている花と言えるでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次