原産地  イタリア南部
科名   ミカン科
特徴   木本
抽出部位 果皮
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   リナロール、酢酸リナリル、リモネン、ベルガプテン、ベルガモッチン

「ベルガモット」のご紹介

 「ベルガモット」は柑橘類の中でも異彩を放つ木です。果実を食べない、果汁も使わない、そんな「ベルガモット」は香料を採るためだけに栽培されていると言える柑橘です。
しかし、シトラス系の香水には必ずと言ってよいほど使われている香りを持っています。

「ベルガモット」は、どんな植物?

 スイート系とビター系のオレンジが混ざった柑橘と言われています。遺伝子を調べた結果、文旦と温州ミカン(マンダリン・オレンジ)とレモンの近縁種であるシトロンの3種類の柑橘が検出されました。樹高は4~5mになり、初夏に白い花が咲きます。晩秋に緑色の洋ナシを丸くしたような実が生って春頃には黄色く熟します。
果実は苦味が多く、柑橘の中でも苦味の多いグレープフルーツの約1.5倍の苦味成分が含まれています。従って、生でも加工しても果実を食べることはほとんどありません。

「ベルガモット」の主な産地

 「ベルガモット」はイタリア共和国で多く栽培されています。中でもカラブリア州での生産が盛んです。イタリア国土の長靴の様な形のつま先部分にあたる地域で、地中海のほぼ真ん中に浮かぶシチリア島を臨む州です。三方を海に囲まれた温暖な場所で、古くからブドウの栽培が盛んです。紀元前の古代ギリシャ時代から続く赤ワインの産地で、ブドウの土地と言う意味のエノトリアと呼ばれる時期もありました。その他の特産物としては、赤玉ねぎや甘味料やスパイスの一つとして使われるリコリスが作られています。

「ベルガモット」の香りと特徴

 一番わかりやすく言えば、紅茶のアールグレイの香りです。押しつけがましくない爽やかな香りで、男女共に人気の高い香料です。「ベルガモット」の精油は、常温若しくは低温で果実の皮を絞る圧搾法と言う方法で取り出します。果実を採る時期で香りが違ってきます。実が生ってすぐの頃、緑色の果皮ではフレッシュな香りが強く、精油の色もきれいな緑色をしています。翌年の春頃になると果実は黄色からオレンジ色になり、実も大きく熟してきます。この頃に採れる精油は色が薄くなり、香りに甘みを増してきます。

「ベルガモット」の使い方の例

心を安定させる

 精神の構造はすべてが明らかになっているわけではありません。そう言うことから、わけもなく気持ちが沈んでしまったり、不安定になったりすることがあります。そんな時には「ベルガモット」の香りが助けになります。この精油には抗うつ作用が含まれているので、気持ちを落ち着ける効果が望まれます。

内臓の働きを助ける

 消化不良や、便秘、下痢など様々な胃腸の不具合を助けてくれます。また、食欲不振や逆に過食気味の時にも良い効果があります。お腹の調子は気持ちの在り方で良くなったり悪くなったりします。「ベルガモット」で一石二鳥のリラックスタイムを過ごしてください。

脂性の肌に

 ニキビや吹き出物など皮脂の分泌が多い肌質の方は、「ベルガモット」が一役買ってくれます。抗菌作用があり、汗や脂性の体臭にも消臭効果があります。ローションを使ったり、入浴時に精油を加えてもよいでしょう。

「ベルガモット」を使用する時の注意点

光毒性があります

 「ベルガモット」の精油をローションやスプレーで肌につけた時は、直射日光に当たらないようにしてください。赤くなったり、ひどいときにはかぶれたりすることがあります。
柑橘類の中でもビター系は特に注意が必要です。ただし、最近は光毒性をもたらす成分を取り除いた精油も作られています。そのような精油の場合は陽に当たっても大丈夫です。

常に薬を服用している方

 高血圧症や睡眠剤、抗てんかん薬など日常的に薬を飲んでいる方は注意が必要です。
薬を服用する直前や直後にグレープフルーツを飲食すると薬が効きすぎるので、良くない事はよく言われます。「ベルガモット」も近縁種なので、使用に関しては薬剤師や医師に相談してください。

「ベルガモット」のまとめ

 「ベルガモット」の語源は色々な説があります。果実の形が似ていることからトルコ語で梨の王様と言う意味の単語であるという説や、最初に栽培されたと言われるイタリアの街やスペインの村の名前から付けられたと言う説があります。
紅茶のアールグレイの香りで有名な「ベルガモット」ですが、ハーブティーにもベルガモットティーがあります。ただし、このお茶はシソ科の植物を使っているので、ここでご紹介している「ベルガモット」とは別の物です。香りが似ているのでこの名がついたと言うことです。
「ベルガモット」で香りづけされたお酒もあり、良い香りに包まれたゆっくりできる時間が持てることは良い事ではないでしょうか。

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