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ウィンターグリーン(Wintergreen)

原産地  アメリカ
科名   ツツジ科
特徴   木本
抽出部位 葉
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   サリチル酸メチル(アスピリンと同様の効果)

「ウィンターグリーン」のご紹介

 チェッカーベリーと言う名のガーデニングで人気のある低木があります。赤い実をつけ、寒い冬でも緑の葉をつけているので「ウィンターグリーン」とも呼ばれています。葉から匂う香りはなじみのある匂いです。

「ウィンターグリーン」は、どんな植物?

 ツツジ科の低木で樹高は10~15㎝くらいです。厚みがあり、ツヤのある葉はツツジと言うより椿の葉に似ています。初夏にスズランの花に似た白い小さな花がたくさん咲き、秋になるとビー玉くらいの実が生り、冬にかけて真っ赤に熟します。耐寒性は非常に強い植物で、雪の中でもきれいな緑の葉と実が赤く鮮やかな見た目が、クリスマスや新年の飾りに好んで利用されています。樹高が低いのでガーデニングにも人気があり、草花の乏しい冬の間の庭に彩を添えてくれます。

「ウィンターグリーン」の主な産地

 「ウィンターグリーン」の原産地は北アメリカ大陸で、広い範囲で自生しています。古くからアメリカ大陸に住んでいるネイティブアメリカンの人々は、「ウィンターグリーン」の葉を万能の薬草として利用していました。また、極寒の地域でも育成するので、カナダの北部やアラスカ地域で太古より暮らしているイヌイットの人々の暮らしにも貴重な薬草として役立ってきました。精油を抽出するための栽培は、カナダ北東部からアメリカ南東部にかけての広い地域で行われています。

「ウィンターグリーン」の香りと特徴

 厚みがあり、ツヤのある葉には大量の精油が含まれていて、水蒸気蒸留法によって抽出されています。精油の成分は、和名では冬緑油(とうりょくゆ)と言う名のサリチル酸メチルが95%以上で、いわゆる湿布薬の匂いと同じです。この精油は様々に利用されています。高濃度では医薬品として、低濃度では歯磨き粉などの香料として、極少量でチューインガムなどの食品フレーバーとしても使われています。

「ウィンターグリーン」の使い方の例

気持ちの切り替えに

 仕事や勉強など集中して取り組みたいことがある時に、「ウィンターグリーン」の香りを試してみてください。気持ちをスッキリさせてクリアな状態に導いてくれます。短時間の芳香浴で利用してください。

身体のリフレッシュに

 鎮痛作用があるので、筋肉痛や関節痛のケアに有効です。軟膏などを作る時に、「ウィンターグリーン」をわずかに使用して手当してください。また、運動後の筋肉のクールダウンにも役立ちます。全身に使えるマッサージや入浴時の利用がお勧めです。

「ウィンターグリーン」を使用する時の注意点

非常に強い精油です

 作用が強力で、刺激の強い精油です。わずかな量で効果があるので、使用量に注意してください。敏感肌の方はパッチテストを行ってから利用してください。また、妊娠中の方や小児には使用しないでください。

医薬品と同等です

 「ウィンターグリーン」精油の成分は、消炎鎮痛剤のアスピリンとほぼ同じものです。アスピリンには副作用を伴う場合があり、そのような症状のあった方は使用しないでください。また、投薬中の方は医師や薬剤師に相談してから利用してください。

感作作用(かんささよう)があります

 感作作用とは、長期間にわたって使い続けると反応が強くなることです。作用の強い精油ですので、わずかな量でも何日も続けて利用すると、肝臓や腎臓に負担をかけてしまいます。間を空けてから利用してください。また、長時間の利用も避けてください。

運動選手の方

 以前は、「ウィンターグリーン」精油の成分であるサリチル酸メチルがドーピング薬に指定されていたことがありました。スポーツ後のクールダウンや筋肉痛を緩和する事ができる良い点もありますが、最新の情報を元に利用してください。

「ウィンターグリーン」のまとめ

 寒い冬にツヤツヤした緑の葉と真っ赤に熟した実をたくさんつけるチェッカーベリーは、雪の積もった白い景色に鮮やかに映える植物です。見た目だけでなく、薬効成分が多いので古くから重宝されてきました。精油の香りは、複数の芳香成分で成り立っている植物がほとんどです。「ウィンターグリーン」の芳香成分は、サリチル酸メチルが95%以上で、ほぼ単一と言って構わないでしょう。このような精油はとても珍しく、他に類を見ません。医薬品とほぼ同じで、作用が強く、誤った使い方をすると危険性もありますが、たくさんの良い効能も持ち合わせている精油です。その為には、「ウィンターグリーン」の良さを最大限に利用できる正しい知識が必要と言えるでしょう。

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