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ヘリクリサム(Helichrysum)

原産地  地中海沿岸
科名   キク科
特徴   草本
抽出部位 花(または花と茎葉)
抽出方法 水蒸気蒸留法
成分   酢酸ネリル、γ‐クルクメン、プロピオン酸ネリル、リモネン、イタリディオン

「ヘリクリサム」のご紹介

 「ヘリクリサム」精油が採れる植物はカレープラントと言う名前です。他にもたくさんの呼び名があり、同じ植物とは思えませんが全て良い名前です。そして、この植物は茎や葉の匂いと精油の香りの印象がまったく違います。ちょっと不思議な感じのするハーブから採れる「ヘリクリサム」をご紹介します。

「ヘリクリサム」は、どんな植物?

 「ヘリクリサム」は植物学ではカレープラントと言う名前です。「ヘリクリサム」と言うのは属名で、日本ではムギワラギク属と言います。一番の特徴は、生花の状態でも乾いたよう花が咲くことです。カレープラントも夏になると明るい黄色の花が咲きますが、やはりカサカサした感じの花です。キク科の多年草で乾燥した岩場や砂地を好みます。茎や葉にも特徴があり、カレーの様な香りがして、見た目は薄い銀色の粉を纏ったような細い葉です。草丈は50㎝くらいで、白い粉をまぶしたような葉の色が他の草花を引き立てるので、寄せ植えなどで人気のある植物です。

「ヘリクリサム」の主な産地

 原産地は地中海沿岸の南部ヨーロッパです。カレープラントは、多湿でなければ広い範囲で栽培が可能です。精油の産地としてはヨーロッパ各地が挙げられますが、フランス共和国のコルシカ島で採れる精油が上質と言われています。イタリア半島の西側に浮かぶ島で、地中海では4番目に大きい島です。ナポレオンの生まれた地としても有名です。ハーブの島としても名が高く、多種多様なハーブが栽培されていて、特産物のヤギや羊の乳からできるチーズにたっぷりとハーブをまぶした珍しいチーズが有名です。

「ヘリクリサム」の香りと特徴

 「ヘリクリサム」精油は、カレープラントの花を水蒸気蒸留法で採り出しています。生の葉にはカレーの様な香りがしますが、精油は蜂蜜のような甘い香りに薬草の様な香りが少し混ざります。生の葉の香りと精油の香りに、これほど差が出るものはとても珍しいことです。ドライフラワーにしても1年くらいは香りが抜けないので、ポプリなどで消臭剤として使われます。苦味が強いので食用には向いていませんが、葉の持つ独特の匂いは料理の香りづけには使われます。

「ヘリクリサム」の使い方の例

あらゆる肌に

 皮膚の再生に役立ちます。細胞の成長を促進する作用があるので、老化による乾燥肌やくすみに効果があります。また、傷の手当にも有効です。敏感肌の方にも使えますので入浴やトリートメントで活用してみてください。

心の安定に

 自制できない衝動や感情をなだめる効果があります。深くゆっくりとした呼吸を促すことで、気持ちを落ち着かせ安定させることができます。安眠にも一役買える香りです。お部屋や身の回りに優しく香らせてください。

体液の流れをスムーズにする

 血流やリンパの流れを滑らかにします。血液やリンパが滞ることにより、コリやむくみがある時に有効です。静脈瘤のケアにも有効であると言う報告もあります。マッサージや足湯、手湯に利用してください。

「ヘリクリサム」を使用する時の注意点

アレルギーについて

 キク科の植物にアレルギーのある方は使用しないでください。直接体に付いた場合にアレルギー反応を起こす可能性があります。特に過敏な方は、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。

妊娠中の方

 収れん作用があるので妊娠中の方、特に初期の方は使用しないでください。子宮の筋肉が収縮する可能性があります。

利用に注意が必要な方

 神経毒に近い成分が含まれているので、乳幼児やてんかんなどの持病がある方は利用を控えてください。また、肝臓に影響を与える可能性があるので、長期間続けて使用する事は避けてください。

「ヘリクリサム」のまとめ

 「ヘリクリサム」とは、ギリシャ語で「金色の太陽」または、「太陽の黄金」と言う意味で、ムギワラギク属のことです。ムギワラギクの仲間は、日本では帝王貝細工と言う種が有名です。花がカサカサした麦藁のような手触りからこのような名前になっています。非常に多くの種類があるので、色々と混同されることもあります。カレープラントは、ドライフラワーにしても色あせない事から「エバーラスティング(永遠の花)」や「イモーテル(不死鳥)」とも呼ばれます。この名前は精油の名前としても使われるので、「ヘリクリサム」と同じものであることを念頭に入れておいてください。

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